魚沼市曹洞宗赤城山西福寺。前回紹介の永林寺からさほど離れていない。このお寺にも石川雲蝶の大作が存在する。
永年の風雪に耐えてきた由緒ある赤門の奥に近年改修された白門がみえる。赤門には石彫りの仁王像、白門には木彫りの仁王像が鎮座する。龍が取り囲むように彫られた見事な門扉の白門を抜けると大きな本堂がみえる。正面の池では桃色のハスが盛り咲いていた。
そしてその大きな本堂よりも参拝者の目を引くのが、左にみえる開山堂である。
二層茅葺屋根、上層は入母屋造りの素晴らしい建築物。雪害からそれを守るための巨大な覆い屋根。なにより驚きなのは向拝下の彫刻群である。梁・欄間・海老虹梁などなど全てに雲蝶の彫刻が施してある。
この開山堂の外面彫刻も傑作であるが、堂内の彫刻はもっとスゴイ。写真撮影は禁止なので、西福寺で購入した彫刻カタログより文章を抜粋させてもらう。
~西福寺の開山堂は、その雲長の作品群が日光東照宮にも劣らない素晴らしいものであることから、いつからか越後日光開山堂と呼ばれるようになりました。これらの彫刻は、曹洞宗開祖、道元禅師を題材にしたものが多く、西福寺の開山堂にお参りし、彫刻等を観ていると、道元禅師様がすぐ傍らで語りかけてくださるような清清しさを感じます~
http://ww5.et.tiki.ne.jp/~hirasawa/ 西福寺HP
開山堂だけでなく本堂内でも雲蝶の彫刻や襖絵が観れる。本尊は曹洞宗へ改宗する以前から祀られている阿弥陀如来。前廊下の修復法がとても粋な名刹西福寺。百見の価値ありである。
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