西来院散策(涅槃図記1)

2010年4月22日 3:19 PM Filed under: 西来院散策 

涅槃図はお釈迦様の亡くなった様子が描かれている。涅槃とはサンスクリットのニルヴァーナの音写であり、意味は「吹き消すこと」である。風が炎を吹き消すように、煩悩の炎が悟りによって消滅し、すべての悩みが消えた状態をさす。そのとき、安楽の境地が実現する(「涅槃寂静」という)。したがって「永遠の平安」「完全な平和」「絶対の安らぎ」とも訳す。それが転じて、現世で亡くなった者が涅槃寂静の世界に入ることを表す語になった。漠然と涅槃=死という訳ではないのである。

今回から数回に分けて西来院涅槃図を使い、涅槃図の説明をしようと思う。

話をお釈迦様に戻そう。お釈迦様は今から二千四百~五百年前、インドのクシナガラという地で亡くなった(入滅)。

クシナガラ 釈迦入滅の地

クシナガラ 釈迦入滅の地

このときお釈迦様は頭を北の方角に向け入滅。これが北枕の由来である。2月15日、満月の夜であった。

つづく

満月

満月


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