新潟県南魚沼市にある曹洞宗雲洞庵。越後国四道場の一つであり、日本最大の庵寺である。
参拝者入り口より進むと山門がみえる。ここも西福寺と同じく赤門である。
赤門からの参道の下には法華経の一石一字が書かれた石が埋められており古来より「雲洞庵の土踏んだか、関興寺の味噌嘗めたか」といわれ、参道を踏みしめて参詣することで御利益があるとされた。
石仏・石塔が並ぶ長い参道の先には間口十四間、奥行十間半もある巨大な本堂がそびえる。均整のとれた花頭窓が実に印象的である。
戦国時代には越後国主となる上杉景勝やその家臣である直江兼続が幼少期に勉学を学んだ寺とされ、近年NHK大河ドラマ「天地人」でも脚光をあびた。
本堂の本尊は釈迦牟尼仏・迦葉尊者・阿難尊者の三尊仏。大間の露柱や梁が朱色に塗られている。加賀大乗寺の仏殿でもみられる明朝様式である。
街中の喧噪からは遠くはなれており、禅寺として最高のシチュエーションである。坐禅堂や方丈なども整備されており、修行道場としてすぐにでも開単できそうな雰囲気。
近世寺院建築の最高峰と評されるのも納得である。
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